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2024.04.08

外国人労働者にも厚生年金を勧めるわけ

日本で働いている外国人で永住権などを取得しようと相談に来られる方の中に、
たまに健康保険や厚生年金が未払いの人がおられます。

永住権申請をするときにこれは非常に不利になりますので、
将来永住権を申請しようと思われる方は注意が必要なのですが、
一時的に日本で働いているだけという方の中には、
「健康保険は病院に行く事もあるから必要だと思うが、
厚生年金は年寄りになるまで日本にいないから払いたくない」
という方がおられます。

「年金」という言葉からか、年を取ってからもらうお金というイメージがあるのかもしれません。
しかし、厚生年金には老齢年金以外にも遺族年金や障害年金が含まれます。

遺族年金とは、保険料を支払っていた外国人が亡くなったときに、
その外国人によって生計を維持していた遺族が受け取るお金のことです。

障害年金とは病気や障害などによって今まで通りに仕事ができなくなったときに、受け取ることのできる年金です。


外国人労働者の場合は、就労期間満了で帰国する場合には、
帰国前と帰国後に手続きをすることで、
保険料の全額ではありませんが、
一部帰ってくる「脱退一時金制度」があります。

3年加入していれば、約25万円弱、5年加入していれば約50万円弱、帰国後に返金されます。

負担保険料はは標準報酬額×保険料×1/2です。(半額はか企業が負担します)


日本滞在中に何事も無いのが一番大事なことですが、
不慮の事故などに巻き込まれる事もあります。
その時のためにも、厚生年金保険に加入しておく事をお勧めいたします。



しまお行政書士事務所では、外国人個人だけではなく、
企業に在籍しているいる外国人労働者のビザ(在留資格)の取得、変更、管理のサポートもしております。
お気軽の御相談ください。
2023.10.06

外国人雇用支援センター様の取材を受けました。

東京にある「株式会社東京リーガルマインド」様が立ち上げている「外国人雇用支援センター」のWebに取材記事を掲載していただきました。

東京リーガルマインドといえば、
資格スクールのLEC。
行政書士の資格を得る為に、この学校で勉強した方も多いはず。
ちなみに、私はTACでした(笑)。

行政書士や司法書士等の資格取得の学校だけでなく、
外国人の就労支援もされているようです。

どのような経緯で、当事務所に目が留まったのか分かりませんが、
そんな、大手の企業様から2023年6月に取材依頼が来ました。

取材は7月に受け、当事務所の現在関わっている業務や仕事への想いなどを
語らせて頂きました。

外国人だけでなく、外国人の雇用を考えておられる企業様にも役に立つサイトのように思います。
以下にこの会社のWebのアドレスを掲載しておきます。

https://eacf.jp/infomation/journal_019.html

また、こことは別団体ですが、
日頃お世話になっておりますNPO法人国際留学生協会のアドレスも掲載しておきます。
こちらも、外国人の雇用募集欄や、外国人の日本での現状などの記事があり役に立つことがあると思います.

https://www.ifsa.jp/
2023.09.29

【FAQ】雇用保険被保険者となる外国人の届出

外国人を正社員として雇用する場合、日本人と同様に雇用保険の被保険者になります。
(特別永住者、「外交」資格、「公用」資格を除く)
採用が決まったら、事業所を管轄するハローワーク(公共職業安定所)に届け出てください。

これは、外国人雇用者が離職した場合も同じです。
2023.07.29

雇用した外国人が長く働いてくれる工夫

外国人従業員も日本人と同様、転職ができます。
日本人よりも外国人の方が転職に抵抗がないので、
チャンスがあれば転職を考えています。

日本人もそうですが、外国人でも優秀な人材は長く働いてほしいものです。
待遇や社内環境等、注目する点はあるでしょうが、今回は在留資格(就労系ビザ)から考えて見ました。
技能実習生やコック、俳優など、該当しない人もいますが、
日本で正社員として働くためには一般的には「技術・人文・国際業務」ビザ(以下⦅「技・人・国」ビザ⦆)を取得します。

この「技・人・国」ビザの一つ上のビザが存在します。
「高度外国人材(高度専門職)」ビザと言います。
このビザは外国人には認知されつつあるようですが、企業側の認知はまだまだのようです。

このビザを取得すれば、外国人の日本における制約が「技・人・国」ビザよりも緩和されます。
条件次第ですが親を呼び寄せることができますし、永住権取得に有利になります。

この資格は実は企業側にもメリットがあります。
この資格を取得すれば、外国人に任せられる仕事の範囲が広がります。
より多くの仕事を任せることができます。
この資格は所属する企業にいる間、有効な資格です。
この資格を持って転職はできません。
転職をする場合は、「技・人・国」ビザに変更になってしまいます。
そのことは外国人にとって、折角手にした権利を一部返上することになります。
言い方は悪いですが、優秀な外国人を確保しておくのに使える資格です。
このビザを手放さないためには長くそこにいる必要があるのです。

この資格は就職前、就職中の決められた項目があり、
ポイントを加算して一定点数を確保することで取得できます。
これを取得するためには、本人の努力だけではなく、
企業側の協力も必要になってくるのです。

今日本にいる留学生で引き続き日本での就職を希望している学生の中には、
企業内にこの高度専門職ビザを持っている人がいるか、いないかをチェックしている人もいます。
企業内にこのビザを持っている人が複数人いれば、
自分も可能性を求めて求人応募の対象に入ってくるのです。
このビザ取得のための項目を見ると、真面目で勤勉な学生でなければ取得は難しいものです。
このビザ取得を目指す外国人は、そもそも有能なのです。
後は働く環境とマッチするかです。

企業とすれば、継続的に有能な外国人を雇うことができ、長く働いてくれる可能性が増えることになります。
これからの人材確保の一環に、外国人の「高度専門職」ビザへの取得支援を考えるのもいいかもしれません。
2023.07.29

外国人社員の雇用について

少子高齢化になり、日本人の働き手を見つけることが難しくなってきています。
この傾向が今後、増々増加していくことは避けられません。
今まで従業員が日本人だけであった企業に外国人が入ってくることは不思議ではなくなりますし、
現にそうなっています。
企業がグローバル化しているか、そうでいないかなどは関係ないのです。
グローバル化とは無縁であろう、介護の世界や、レストランなどでも外国人は働いています。

外国人を雇用する場合には、正社員、派遣社員、アルバイト・・・等
幾つかの形態が存在します。

今回は正社員の雇用について。
外国人を雇用するために会社側では何を注意すべきでしょうか。
雇用前には、対象となる人の人物像は勿論、自分の企業で働くビザがもらえるのか、ある程度の日本語が理解できるのか、どこに求人を求めるのか・・・
雇用後には、社内でコミュニケーションがとれるのか、文化・習慣の違いで摩擦は起きないか、長く働いてくれるのか・・・・
色々あると思います。

今回は資格、ビザについて書いて見ます。
日本で働くためには資格が必要です。
外国人は皆が同じ就労ビザで働いているわけではありません。
就労ビザの種類によって社員募集の方法がかわりますので、
自分の会社で働ける就労ビザが何であるかを知らなければなりません。

仮に「技術・人文・国際業務」ビザが該当する場合、
そのビザを取得できる外国人を探す必要があります。
現在日本にいる外国人が該当する場合もありますし、
直接外国で探さなければならないかもしれません。
間違った就労ビザで働かせると不法就労になり、
本人だけでなく企業も罰せられます。

無事入社できたら、何をするか。
改善すべき社内環境があれば、それをする必要があるでしょう。
それ以外に、外国人のビザの管理を本人任せにしないことが大事です。
ビザには期間があり、期間が切れる前に更新しなければなりません。
更新が切れているのに働いていると、やはり不法就労になり、
本人、企業共に罰を受けます。
「知らなかった」は先ず通用しません。

更新時期や期間が人によって異なりますから、
外国人が1人、2人の頃は会社側も更新期間を気にする余裕があるかもしれませんが、
人数が増えてくると大変になります。
外国人被雇用者が少ないうちに対策を取る必要があるでしょう。

不法就労者を出さないことが、会社の評判につながります。
外国人側から見ると、不法就労者を出した企業は敬遠の材料になるのは確かです。

ビザの期間なんて個人の責任だろうと考えてはいけないと思います。
期間に無頓着な人間もいます。
結局企業も罰せられるのですから、
業務の一部として管理するのが良いと考えます。
2023.03.13

高度外国人材(高度専門職)のメリット

最近ポツポツと問い合わせがくる高度外国人材(高度専門職とも言う)について書きます。

就労系の一般的な資格は「技術・人文知識・国際業務」資格です。
この資格の上が「高度専門職」と考えてもらえば良いです。

資格のランクが上がるということはできる仕事が増えるということです。
例えば、会社で「技術・人文知識・国際業務」資格で研究している人が、
この「高度専門職」資格を取得すれば、研究だけでなく経営者にもなる事ができます。
仕事が複数できるという事になります。

在留期間も最長の「5年」になり更新可能です。
また、在留期間のない「永住権」も取得しやすくなります。
通常10年日本に滞在しなければ「永住権」の申請ができませんが、
条件を満たしていれば「高度専門職」資格を得てから1年で「永住権」の申請が可能になります。

配偶者(日本人以外の人)の就労が認められます。

以下の場合、親を日本に呼ぶこともできます。
1)高度外国人材又はその配偶者の7歳未満の子(養子を含む)を養育する場合。
2)高度外国人材の妊娠中の配偶者又は妊娠中の高度外国人材本人の介助等を行う場合

条件は
1)高度外国人材の世帯年収(配偶者の年収を併せても可)が800万円以上。
2)高度外国人材と親が同居すること。
3)高度外国人材又はその配偶者のどちらかの親に限ること。


条件がそろえば家事使用人の帯同が許されます。
このメリットの質問は今まで無いのでここに書きません。
もし知りたければご連絡ください。


入国や在留手続きが優先されます。
今まで1か月以上かかっていたものが10日前後で審査されるようになります。


「高度外国人材」資格を得るためにはポイントが必要です。
下記に日本国の公開資料があります。
https://www.moj.go.jp/isa/content/930001658.pdf
2023.02.24

在留資格変更は企業側の協力も必要です。

12月ころから2月中頃までの問い合わせの中に
「在留資格を’留学’から’就労’に変更したいが、よく分からない。」
といった外国人留学生からのものがあります。

過去に外国人を雇用されたことのない企業が初めて外国人を雇う場合のあるあるです。
「一応内定だけど、就労ビザへの変更が本採用の条件だから、ビザ変更しておいてね。」って学生側に丸投げしてしまいます。

多くの学生は所属している大学や専門学校のビザ担当の事務員に助を求めますが、
この時期は事務職員が対応できないくらいの人が殺到したりしますから、どうしても対応が遅れがちになったりします。
ギリギリまで待って、もうヤバイとなり行政書士事務所に連絡をしてくのでしょう。

企業側としては「外国人留学生の持つ『在留資格』は個人のものなので自分で変更してください。」という発想になるのだと思いますが、
彼らが出入国在留管理庁(以下『入管』)に提出する書類の中には、企業側の情報も求められます。
従って一部の書類作成のみならず会社が存在する証拠となる立証資料などが必要になります。

提出する書類の中には「まだ採用していない人間に、会社の内部情報を委ねるのは・・・」と言って
採用を取りやめてしまうケースがあります。
外国人を採用するに当たり、事前にどんな資料を提出するのか把握しておきましょう。

入管は企業のカテゴリーを4つに分けており、各カテゴリーにより提出する資料がかわります。
どのカテゴリーに所属する企業なのかは外国人留学生には判断できないと思います。
ですので、企業側としては「うちはカテゴリー3なので、この資料が必要です。」とか説明と協力をしてあげてほしいのです。

各カテゴリーの提出書類は入管のホームページに掲載されています。
リンクを貼っておきますので、参照されてください。

https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/gijinkoku.html

またビザは申請後すぐに変更できるものだと考えている企業もありますが、
時期によって時間がかかる場合があります。
申請は早めにするのが懸命です。
留学資格のビザのままで働かせるのは違法になるので気をつけてください。
2022.07.19

一期一会

実は蕎麦好きです。
セットに甘酒(ノンアルコール)がついてるし、大盛無料でした。ラッキー。

本日は技能実習生に対する法定講座でした。
「一期一会」。
恐らくもう会う事はない人達です。
うまく日本に馴染んでほしいなと思いながら一日講義してました。
一日立ちっぱなしで、足が痛い・・・

#梅田りんくす #家族亭
#ランチ #天ざるそば
#在留資格取得 #在留資格変更 #永住権申請 #技能実習生法定講座 #日本語教師 #日本語学校 #大阪 #日本語学校設立申請 #ブログ #一期一会
2022.06.24

高度専門職資格にできて永住権にできないこと(親の帯同、呼び寄せ) (635)

10年程前に「高度専門職」という資格ができました。
これは、ある一定の要件を満たせば、被雇用者でも経営者でもなることができます。
位置付けとしては、就労系ビザ → 高度専門職ビザ → 永住権 となります。
このビザ(資格)を取得すると、永住権ほどではないにしろ
できる仕事の範囲が広がります。
後々永住権の審査を受けるときも、高度専門職ビザ(資格)を持っていると
審査前からの信頼度は違います。

一般的に就労系ビザ(資格)から永住権の申請をし、
審査が終了するのに半年前後かかると言われます。
当事務所で高度専門職ビザ(資格)から永住権申請をしたときには、
その時の入国管理庁の込み具合にもよるでしょうが、
3ヶ月での永住権取得になりました。

この高度専門職ビザにできて永住権にできない事があります。
それは、親(片親)の帯同(呼び寄せ)です。

現在、日本だけでなく多くの国では、本人のビザ(在留資格)による親の帯同は認められていません。
ビザ(在留資格)は本人に与えられているもので、親に与えられたものではないからです。
しかし、この高度専門職ビザはある一定の条件の下で親の帯同を認めています。

高度専門職資格を持つ人が納税や社会保険料をきちっと支払っているか、
親(片親)が一緒に住むことが条件の一つだが、生活費は捻出できるのか、
親の方にも、自国で面倒を見てくれる親族がいる場合は認められない 等等
条件はいろいろあります。

ただ、現在は永住権に親の帯同許可はありません。
高度専門職資格には、一定の条件下ではありますが、
親(片親)の帯同(呼び寄せ)は可能となっています。

永住権を取得する前に高度専門職資格を取得する考え方もあるのかもしれません。
2022.06.03

外国人の入国規制緩和に伴って (631)

2022年6月から外国人の入国規制が緩和されています。
入国時のPCR検査や隔離期間がなくなり日本に入国しやすくなり、
海外との交流が増え、経済が戻ってくるのではという期待がある反面、
その分コロナ感染者が増して、また経済活動がままならなくなるのではないかと不安になったりします。

当事務所にも、6月を前にしていくつかの問い合わせがありました。
外国人雇用に関する事や、技能実習生の受入れに関する事、日本語学校設立に関する事など・・・

ただ、中には失敗するのが見えている方もおられます。
例をあげますと、

《外国人雇用》
外国人雇用に関しては、今日本国内にいる外国人を雇うのだから簡単にできると思いがちですが、
そうでもありません。
雇用しようとしている相手の「在留資格」をよく確認する必要があります。
既に雇用している外国人が「技術・人文・国際業務」資格で、
それと同じ資格を有しているから目の前の相手も雇用できるかと言えば、そうではありません。
簡単に言えば、事務系の仕事も技術系の仕事も同じ「技術・人文・国際業務」で表記されています。
しかし、事務系の人を技術系で採用できないです。
逆も然り。
採用時に、その辺りの情報を見極める必要があります。


《技能実習生受入れ》
技能実習生を迎え入れようとしている企業様の中には、
安い労働力として考えられている部分がありますが、
費用対効果を考えるとそうでもありません。

技能実習生は入国前、入国後に研修(日本語や日本文化、法律等)を受けねばなりません。
「実習生」ですので、企業側は実習計画を作り、監督者、教育係等を設け、関係省庁に認められなければなりません。
仕事だけでなく日常生活の世話係も必要です。
仕事以外は放ったらかしではいけないという事です。

これらには費用が発生します。
また、日本に技術研修に来るわけですから、単純作業のみでは駄目だとなっています。
研修目的以外の仕事もできません。


《日本語学校設立》
「学校」ですので、建物内の制約があります。
トイレや保健室、教室に太陽光が入るか・・・
また、教師は当然、学生と意思疎通ができる事務員(通訳ができる)の確保が必要です。
学生も1回だけでなく、定期的に確保できる手段を持たなければなりません。

技能実習生の受入れや日本語学校の設立は、
始めるまでにある程度の期間が必要になります。
その間の資金運営も考える必要があります。

どれもしっかりした計画を建てて実行していく必要があります。