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2021.06.09

日本語学校の校長要件

日本語学校の設立申請の書類を入管に提出する前に、
設立者(理事長)、校長、主任講師がいなければなりません。
その中の校長ですが、校長要件があります。

1.日本語学校教育機関の運営に必要な識見を有し、
 かつ、教育に関する業務に原則として5年以上従事した者であること。
2.他の日本語教育機関の校長を兼ねる場合には、
 それぞれの日本語教育機関に副校長(1.を満たす者に限る)を置いていること。
 ただし、隣地に立地する日本語教育機関の校長を兼ねる場合は、この限りではない。

と、されています。
入管は告示解釈基準を設けていて、上の要件の基準も公表しています。

「日本語学校教育機関の運営に必要な識見」とは、
1.出入国管理及び難民認定法令
2.専修学校及び各種学校が設置する日本語教育機関については、学校教育法令
3.日本語教育機関を運営する上で必要な以下の事項
  ア.職員の人事管理に関する事務
  イ.生徒管理に関する事務
  ウ.施設・設備の保全管理に関する事務
  エ.その他日本語教育機関の運営に関する事務

上記の識見を求めています。

他に
・「5年以上従事した者」とは、日本語学校設立申請を入管に提出する時点で5年以上の経験を有していること。
・専修学校である日本語教育機関においては、当該日本語教育を行う学科の長を副校長とみなすことができる。
・校長、副校長は必ずしも常勤である必要はないが、校長と副校長の連携等適切な管理体制が整備されていること

と、示されています。

過去に中学校や高校で校長をした経験のある人を校長に据えることはできますが、
留学生に関わる法律や、日本語学校の実体、それに基づく運営方法などの勉強をしてもらう必要があります。
2021.04.21

日本語学校の適正校

日本語学校には適正校の認定というものがあります。

適正校とは、
留学生の在留資格に係る在籍者の数に対する、不法残留者の数、在留期間更新許可申請の不許可となった者の数、
在留資格を取り消された者の数、資格外活動の許可を取り消された者の数及び退去強制令書が発付された者の数の合計数割合が在籍数の5%(ただし、在籍者の数が19人以下である場合は、当該者の合計数が1人)を超えていないもの。

(不法残留者の数+在留期間更新許可申請の不許可となった者の数+在留資格を取り消された者の数+資格外活動の許可を取り消された者の数及び退去強制令書が発付された者の数)÷全在籍学生数 > 0.05

そして、
入管法に定める届出等の義務を履行している者その他在籍監理上不適切であると認める事情のないもの。
となっています。

入管は
「日本語学校は学生を日本によんでくるだけでは駄目だ。
ちゃんと学生が学校にきて日本語の勉強ができるように
指導していく必要がある。
そして日本の環境に順応し、
不法行為に走らないように目をかけていなければならない。」
と言っているのです。

出席率が悪かったり、1年半~2年の勉強期間に
日本語があまり上達していない学生が一定割合いたりすると、
適正校の指定がもらえません。
また、一度適正校の認定を受けても、
状況が悪くなれば、認定を外されます。

最近はネット社会ですので、
日本への留学希望者や親は、
日本語学校を決める際に適正校かどうか調べます。

適正校でない学校は
どうしても敬遠されがちになります。
2021.04.12

日本語学校設立時の学生数

日本語学校に限らず、学校の学生数というのは
収入に大きく影響してきます。
ですので、できるだけ多くの学生を入学させたいと思うのは
当然のことですが、
日本語学校は、1クラス20名までと決まっていますし、
教室内での1人の所有面積が決まっているので、
狭い教室に学生を押し込むこともできません。

しかも、学校開校時には、学生数は100名を超えてはいけないとされています。
実際問題、新設校には、なかなか学生が集まりません。
実績のない学校に高い学費を払い、
来日することに躊躇するのは当然でしょう。

開港時、専任が4,5名いるのに、学生が2人・・・とかザラにあります。

それでも、なんとか軌道に乗せて、
学生を一定数集められるようになると、
在籍数を増やしたくなるものです。

しかし、これも入管の許可が必要です。
以下のような条件があります。

・増員する人数が増員前の定員の5割以内であること
・増員前の時点において、定員のおおむね8割以上の生徒が在籍していること。
・過去1年以内に増員を行っていないこと。
(1年以内に増員する場合は、合理的な説明が必要)
・入管から、増員前1年以内に適正校である旨の通知を受けていること

となってます。
2021.02.11

日本語学校設立申請の立証書類(時間割・スケージュール)

日本語学校を設立するためには、最短でも開校1年前に入管に書類を提出しなければなりません。
  (申請できる時期は4月、10月のみ)
申請する段階では、どこの国から、どのくらいのレベルの人間が、何名、入学してくるのかなんて分かりません。  (認可がおりてからでないと、学生募集ができません。
   どうしても初年度は他校に遅れをとることになります。)
   
しかし入管に提出時点で、学校が想定するクラス(レベル)の入学から卒業までの授業カリキュラムを提出しなければなりません。月曜日~金曜日(土曜日)までの時間割、各時間の先生の配置。
各クラスの各ターン毎の達成目標や使用教材まで。
正直、対象がない段階でこれを作成するのは非常に難しいです。

それに最短でも1年後の開校なので、先生を確保するのも難しいです。
1年後に開校できるか、どうか分からない学校に来てくれる先生を何とか探しだしても、
どの先生が何を教えるのが上手、苦手なんて判断しようがありません。模擬授業を見ても、先生の特性はつかみきれません。

しかし、「このカリキュラムでは先生の得意、不得意が見えてこない。ちゃんと学生に教えられるのか?」とヒアリングで聞かれたりします。ヒアリングでここを聞かれるのは主任です。
主任はここを念頭に置いて年間スケージュール、毎日の時間割、先生の配置を考えなければなりません。


そのため、経営者側は、主任の選任をおろそかにしてはいけません。主任業務ができて、なおかついろんな学校の先生と繋がっている人であれば、その主任経由で良い先生が来てくれる可能性もあります。
2021.01.27

日本語学校の今後と設立について

今回は、日本語学校の今後と設立について考えたいと思います。

日本語学校の今後

私が日本語教師になった20年ほど前は、政府は留学生3万人計画と言っていました。それが10万人になり30万人計画へと移っていきました。

2020年に30万人の目標は達成されましたが、個人的には少子化による大学の定員割れを減らすため、日本での労働力の確保のためにも、まだまだ留学生の数を増やしていくのではないかと思っています。

日本語学校や専門学校で学ぶ留学生の顔ぶれは、一昔前と比べて変わってきました。以前は教室の大半は中国人や韓国人でした。今も中国人は多いものの、ベトナム人が圧倒的に増えてきています。

日本の外国人留学生ランキング(一般財団法人 日本語教育振興協会調べ 2019年)
1位・中国:    16,922人
2位・ベトナム:  14,440人
3位・ネパール:   3,537人
4位・スリランカ:  1,976人
5位・台湾:     1,786人

ちなみに、世界で日本語を学んでいる人は、2020年の調査で385万人もいるそうです。1位中国、2位インドネシア、3位韓国となっています。
このようにみると、これから日本語学校を設立する際に学生募集をかける国が見えてくる気がします。

世界の日本語学習者ランキング(独立行政法人 国際交流基金調べ 2019年)
1位・中国 :    1,004,625人
2位・インドネシア:  706,603人
3位・韓国:      531,511人
4位・オーストラリア: 405,175人
5位・タイ:      184,962人

学校設立について
さて、当事務所に相談に来られる方を見ると、身近に適当な空き物件を見つけたときに、日本語学校でもやってみようかと思いつく事が多いようです。

物件の事は後日書こうと思いますが、部屋の広さで学生数が決められますので、学校設立時に最大収容数(=最大収入額)が決まってしまいます。

開校の約2年後に増員申請はできますが、教室が狭ければ申請できません。
それ以外にも学生の進学率や出席率など、クリアーしなければならない条件があります。

ちなみに開校時に申請できる人数は最大100名です。
後々の経営のことを考えて建物(教室)を決めるべきです。

しかし、私が建物よりも重要だと感じているのは、学校開設前の人の確保です。
現状、個人事業として日本語学校を一人で立ち上げようとされる方が圧倒的に多いです。

当事務所の場合、一人で始めたものの分からない事が多く、
相談に来られるのですが、
いつも「日本語学校を一人で作りあげることはできません」とアドバイスしています。

日本語学校設立の困難な点は、日本語学校の認可申請時に、「明日からでも授業ができる体制」になっていないと駄目な所です。

資金、運営のことだけでなく、授業のカリキュラム、各先生のスケジュール、
留学生の生活面のフォロー等の計画書を細かく作成し提出します。

経験の有る部分はまだしも、経験の無い部分を本やネットを見ながら作成しても、文科省のヒアリングでひっくり返されかねません。絶対に協力者を先に探すことです。どうせ後々探すことになるのですから。

最低でも、校長となる人と、主任になる人が必要です。
三人いれば、なんとか仕事の分担ができるでしょう。

まず、校長候補、主任候補を探してください。
ただし、この人達も要件があります。

校長の要件
1. 日本語教育機関の運営に必要な識見を持っていること
2. 教育に関する業務に原則として5年以上従事した者であること

主任要件
1. 教育課程の編成及び他の教員の指導を行うのに必要な知識及び能力を有すること
2. 認定校で常勤での3年以上の日本語教員としての経験を有していること

となっています。

特に主任候補は早急に決めてください。
提出書類には主任でしか、または長年日本語教師の経験があるものでしか作成できない書類があります。
これが完成しないと文科省のヒアリングで泣きを見ることになります。
以前、主任のことについて書いた文章があります。ご参考ください。

日本語学校の主任に求めるもの ☚クリック
2021.01.05

日本語学校は2、3か月ではできません

日本語学校設立の問い合わせを受ける時によく聞かれるのが、
「2,3ヶ月で設立できますか?」
という質問です。

たまたま、持っている建物が学校向きであるとか、
ちょっと思い立ったんで、
という理由からのようです。

しかし、日本語学校の設立はそれほど簡単ではありません。

会社を作るときは、会社の所在地を決めて登記をすれば一応できてしまいます。
しかし、日本語学校の設立申請を入管に提出する時には、
明日から学生が来ても授業ができる状態にしていなければなりません。

建物の中には、教室や教員室は当然のこと、
机、椅子、ホワイトボード(黒板)、エアコンや印刷機・・・
備品だけではありません。
先生も確保されていなければなりませんし、授業カリキュラムも提出資料に含まれます。

書類を提出して間もなく、入管の職員が直々に学校に来て、
書類の内容の通りか、チェックしていきます。
机、椅子の配置までチェックします。

書類を提出する前の支出は大変なものです。

それが通っても、文科省のヒアリングが待っています。
ここには、理事長、校長、主任の三人で文科省へ行くことになります。
そして、学校の経営理念や授業の進め方など、
雨あられの質問を浴びせられます。

このような試練を掻い潜って、ようやく認可が出るのです。

書類を提出してから認可が降りて開校に至まで、最短で1年かかります。
さらに書類を完成させる為には、先生の確保や備品の調達などありますから、
そこに1年弱はかかります。

日本語学校の設立は2,3ヶ月ではできないのです。
2020.12.08

今日はここで技能実習生の法定講座。

今日はここで技能実習生の法定講座。
大阪で生まれ育ちましたが、この辺りは全く知りません。
人生2度目。
ちょっと面白そうな小路もあり、散策したかったのですが、立ちっぱなしだったので、足がパンパンで疲れてしまい断念。
次回こそは。
2020.08.23

日本語学校設立の準備③(主任教員について)(2020.01.27改)

日本語学校を設立するためには色々な工程があります。
書類提出前の準備や提出後の審査などを含めると、
最短でも2年近くほどはかかってしまします。

日本語学校設立の準備に必要なことを何回かに分けて書いていこうと思います。
3回目は「主任教員について」です。

3回目
主任教員について

入管書類の提出書類の中に、主任教員の項があります。
入管に書類を提出する時点で学校に正式に採用されていなければなりません。

経費を抑えるために、主任教員をギリギリで採用することを考えている方も多いようです。
しかし、得策ではありません。

提出書類の中に、授業のクラス毎のカリキュラム、先生別のカリキュラム。
また学校に所蔵する教材のリスト作成などがあるからです。
まず、主任を確保して、
その人と協議しながら、
どんな学校を作っていくのか、どんな教育をしていくのか、
と協議しながら、スケジュールやカリキュラムを作成していくのが最良の策だと思います。

具体的には
・各クラスの年間スケジュール
 各クラスが1年6ヶ月(2年)後には、どの程度の実力を持てるようになるのか。
 そのための授業のコマワリ、教材、どの先生がいつ、どこのクラスに入るのか。
・学生指導および教師の教育
 勉強の指導は誰がするのか、進学指導は誰がするのか。
 教師側にそのスキルが無い場合、その教師をどのように指導していくのか。
・教材
 どの時期にどの教材を使用するのか。
                         等
これらのものは、実際に日本語学校で教えていた者でなければ作成や準備はできないでしょう。                         
適当に作成してはいけません。

これを基にして、文科省のヒアリングがあります。
ヒアリングに来て質問をするのは、日本語学校の関係者です。
いいかげんなものを作ってしまうと、印象が悪くなります。
2020.08.18

日本語学校設立の準備②(校地・校舎の確保)

日本語学校を設立するためには色々な工程があります。
書類提出前の準備や提出後の審査などを含めると、
最短でも2年近くほどはかかってしまします

日本語学校設立の準備に必要なことを何回かに分けて書いていこうと思います。
2回目は「校地・校舎の確保」です。

2回目
校地・校舎の確保

日本語学校を経営するためには、学校が必要です。
校地・校舎には条件があります。

原則として校地・校舎は自己(会社)所有であること。
 (賃貸の場合は、留学生受け入れから20年以上の賃貸保証があること。)
校舎面積は115㎡以上、生徒1人当り2.3㎡以上。
トイレはもちろん保健室や図書室があること。
教員と事務員のいる場所が分けられていること。

入管に申請書類を提出する歳、図面も提出しますし、図面と齟齬がないか入管の職員が来てチェックをします。
教室の各辺の長さを図り、トイレの数を数え、机の配置まできっちり調べていきます。

意外に見落としがちなのは、学校周辺の環境です。
学校が住宅地にある場合は、その地域の住民が外国人に慣れているかどうかを気にする必要があります。
外国人を見慣れない地域の住民からすると、一つの建物に外国人が朝に昼に出入りするのは異様に映ります。
後々の住民とのトラブルを抑えるためにも、学校を作る際には周辺への告知と理解を得られるようにした方が懸命でしょう。
2020.08.11

日本語学校設立の準備①(学生の確保)

日本語学校を設立するためには色々な工程があります。
書類提出前の準備や提出後の審査などを含めると、
最短でも2年近くほどはかかってしまします
日本語学校設立の準備に必要なことを何回かに分けて書いていこうと思います。

1回目は「学生の確保」です。

1回目 学生の確保  
 日本語学校の経営が始まると定期的に学生を入学させなければなりません。
これは結構大変な事です。しかも新設校はなかなか学生が集まりません。  
学生が集まらない理由として、実績がないからです。 留学生が日本語学校へ来るのは、日本の大学や専門学校へ進学するためです。
ですので、その日本語学校の大学、専門学校への進学実績をチェックされます。

 余談ですが、日本語学校の設立相談を受けるときに「勘違い」されている方がいます。
日本語学校の設立趣旨は、日本の専門学校や大学へ進学するための日本語や習慣を身に着けることであり、
就職を目的としてはいけないのです。   
 日本語学校へ入学した後、日本の会社に就職している人はいます。
しかし、入管はその学校の就職率のチェックをしていて、あまりにも進学率よりも就職率が高いと判断すれば、
最悪日本語学校の認可が取り消されます。


 新設校は実績がありませんから仕方のないことです。
その対処方としては、進学実績以外の学校の魅力やメリットをアピールするしかありません。    

 HPを作って、募集しただけでは学生は集まりません。
今どきHPのない日本語学校はありません。 それは差別化にはならないのです。  
やはり現地へ行くしかありません。
定期的に現地の学校や仲介業者に顔を出し、粘り強くアピールするしかないのです。
日本語学校は小規模経営が多いので、学校内の業務も募集も一緒にしている所があります。
中には、日本語教師をしながら学生募集もしている所もあります。  

 しかし、長く日本語学校経営ができている所は、学生募集が大事である事を知っています。
それらの学校は開校後早くから、募集専門の職員・社員がいます。
彼らは他の業務はあまりしません。
もっぱら学生募集です。  

 私の知っている日本語学校でも募集専門の方がいます。
その学校は募集専門の職員が4,5名います。
それぞれに担当地域(国)があり1年を通して、あまり日本国内にいません。
ずっと担当地域を周り募集活動をしています。  

 理由として、同じ所に何度も通わないと信頼関係ができないということと、 年中学生募集をして回らないと、定期的に学生が集められないからです。  
ここの学校の人達は、同じ場所から何回も留学してくれることはラッキーくらいにしか考えていません。
常に新規の場所を探しています。

ですので、日本国内に仕事を持っていては動きにくいのです。  

 集める学生もできる限るいい人達でなければなりません。
学生が次の学生を呼び込むのです。
日本語学校の評価は大学や専門学校への進学率です。
HPに進学率がない学校に入学を希望する学生は少ないでしょう。
また、在学中にN2、N1の合格したり留学生試験で高得点をとる学生がどれだけいるかというチェックもされます。
進学率や各種の試験に合格する人が多ければ、 学生が集めやすくなります。  

 日本語学校の設立を決めたときに、良い日本語教師を採用したいとは思いつく経営者は多いですが、 よいリクルーターを見つけるということも念頭に置く必要があると思います。  
現地の仲介業者を見つければいいじゃないかという考え方もあります。    
この考え方は間違っていないと思いますが、その人達は他の日本語学校の仲介業者でもあります。
必ずしもいい学生を送り出してくれるとは限りません。
仲介業者を併用しながら、自前でも学生募集をしていくべきだと思います。